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伝承野菜農家 森の家

伝承野菜農家 森の家:画像

■事業者名
伝承野菜農家 森の家
代表 佐藤春樹

 

■助成期間
平成23年11月〜平成24年10月

 

■取組の経緯
 室町時代から続く「伝承野菜農家 森の家」。20代目の代表を務める佐藤春樹さんは、先祖代々受け継がれてきた伝承野菜の里芋「甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)」を育てています。畑の奥から流れる湧き水をたっぷりと含んだ粘土層。そんな土の中で育った甚五右ヱ門芋は、驚くほど柔らかくとろけるような舌触り。もっちりとした強い粘り気が特徴です。
 山形には甚五右ヱ門芋の他にも様々な伝承野菜があります。生産農家は各地に残っているものの、品種改良を行わず昔ながらの栽培法を守る伝承野菜は手間とコストがかかり収穫量が少ないため、そう多くはありません。佐藤さんはこの貴重な伝承野菜を後世に残し、山形の食文化の深さを県内外へ広めたいと強く想うようになりました。伝承野菜の魅力を伝えるべく、営業で足を運んだ県内の旅館やホテル、飲食店で、伝承野菜を必要としている人がいることを実感。需要者と生産者をつなぐことができれば、多くの人に知られるきっかけになるかもしれないと感じたそうです。そして、県内の生産者と連携し、甚五右ヱ門芋をはじめとした伝承野菜を消費者に提供する最上伝承野菜セット「森箱」の販売サービスを開始しました。

 

(代表 佐藤春樹さん)

 

■課題・ポイント
 森の家で扱っている伝承野菜はどれも品質にこだわり手間ひまかけて作られたものばかり。そのため価格を落とすことは難しく、普通の野菜と比べて高いと思われることもしばしば。「食べれば全然ちがうんだけど、なかなか理解してもらえないこともありますよ」と語る佐藤さん。また他の生産者が作ったものを売るのはとても難しいとのこと。どんなものを作っているのかをしっかり見極め、品質管理などに責任をもって商品を提供することを心掛けているそうです。地元のおじいちゃんおばあちゃん、生産農家の方との交流を大切にしている佐藤さん。「教わることもたくさんあります」と話してくれました。

 

 

 

■成果と今後の課題
 販売サービスを開始してから、料理人の手に渡り、口にすることも多くなった伝承野菜。その味は口コミでも広がり、問合せも増えていると言います。ネット通販では甚五右ヱ門芋の収穫量が追いつかずに予約販売しているほど。日本料理人の澤内秀良さんや、アルケッチァーノの奥田政行さんと共同開発したレシピ本も販売しています。その他、芋掘り体験ができるワークショップも行い、毎年10月には「掘って・食べて・遊ぶ」をコンセプトにした芋祭(イモフェス)を開催するなど、イベントを通じても伝承野菜への関心が高まっているようです。
 現在、畑から少し歩いたところにある古民家を改装している佐藤さん、「完成したら、採れたての伝承野菜を食べられる場所にしたいと思っています」と今後の展望を語ってくれました。

2014.08.08:[ファンド事例]

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